2024-09-09

「PyCon JP 2024作業日 2024.09」を実施しました

こんにちは。PyCon JP 2024広報チームの筒井です。

2024年9月3日、「PyCon JP 2024作業日 2024.09」を実施しました。

PyCon JP 2024では、定期的に作業日を設けています。会場はHENNGE株式会社さんのオフィスでしたが、Zoomによるオンライン参加者もいました。

主催メンバーの作業は基本的にはSlackを使った非同期コミュニケーションが中心ですが、ときどきは同期コミュニケーションを交えることで、よりスムーズにタスクが進められるようにしています。

PyCon JP 2024の開催日(9月27日、28日)が近づいているということで、いつもより作業に熱が入っているような気がしました。

作業中の様子1
作業中の様子1

作業中の様子2
作業中の様子2
作業後のピザ🍕
作業後のピザ🍕


今月は、もう1回作業日を設ける予定です。楽しいカンファレンスを作っていきますので、期待してください。

PyCon JP 2024のチケットは以下のURLから購入できます。
25歳限定の「U25」、学生限定の「Student」など、お得なチケットも用意しています。ぜひご参加ください!

2024-09-03

PyCon JP 2024 ではスプリント(開発ミートアップ)を開催します! - The development sprints (as known as tech meetup) will be held in PyCon JP 2024!

 (English version is below)  



PyCon JP 2024の開催までいよいよ1ヶ月を切りました。皆様チケットの準備はお済みでしょうか?

PyCon JP 2024は、Day1 (9月27日) および Day2 (9月28日)にTOC有明コンベンションホールにてカンファレンスを行いますが、Day3 (9月29日) にはHENNGE株式会社オフィス(渋谷駅より徒歩約10分)にてスプリントと呼ばれるイベントを開催します。

本記事では、そんなスプリントの魅力をお伝えします!

スプリント(開発ミートアップ)とは

スプリントとは、オフラインで開催する短期集中型のソフトウェア開発ミートアップです。参加者は会場に集まり、丸一日自身の興味があるテーマ/プロジェクトについてオフラインで顔を突き合わせて開発します。テーマやプロジェクトが複数ある「もくもく会」のようなイメージです。カンファレンスのような開発者が一同に集まる機会を活かし、ガッツリ進捗を出そう!というわけですね。

実施に必要な会場や開発に必要な環境(Wi-Fi、電源、テーブル、椅子等)は運営側が用意するため、皆さんは自身のPCさえ持ち込めば参加できます。

開発テーマについて

「興味があるテーマ/プロジェクト」とは言うものの、どんなテーマがあるの?と気になりますよね。今年度のテーマは現在募集中のため未確定なのですが、昨年開催されたPyCon JP 2023 APACでは、以下のようなテーマがありました。


  • CPython

  • PyVistaにdocstringを追加してみよう

  • PyLadies Tokyo で Humble Data Workshop を寺子屋形式行います。

  • A contributor sprint for Apache Airflow.

  • Pythonチュートリアルイベント「Python Boot Camp」のテキスト( https://pycamp.pycon.jp )の改善

  • Serverless AI apps with Gradio and/or Streamlit (Gradio-lite/Stlite)


また、ご自身でスプリントで取り組みたい開発テーマを提案することもできます!スプリントにおいて開発テーマの提案を行う参加者を「スプリントリーダー」と呼び、スプリントリーダーはconnpassでの参加登録の際に希望の開発テーマを登録することができるのです。

テーマはPythonに関係があればどのようなものでも大丈夫です。自分が開発を進めたいと思う既存のプロジェクトを自由に選ぶことができ、そのプロジェクトのメンテナである必要もありません。もちろん、自身で新たなプロジェクトを立ち上げるのも大歓迎です。また、現在何らかのPythonコミュニティに所属している方は、そのコミュニティの活動の場として活用していただくこともできます。


スプリントリーダーではなく、いち参加者としてのスプリントへの参加に興味があるものの、テーマに適した特別なスキルが必要なのではと考える方がいらっしゃるかもしれません。しかし、全くそんなことはありません。スプリントリーダーがあなたの参加をサポートしてくれるだけでなく、毎年、初心者向けのタスクを用意しているチームもいくつかあります。また、途中でのチームの移動も可能です。お気軽にご参加ください!


提案された開発テーマは、今後PyCon JP 2024公式ページにて公開される予定です。公開された際にはX(Twitter)等で告知する予定ですので、参加に興味がある方はぜひご確認ください。


スプリントに参加する意義

参加者の皆さんは、スプリントを以下のような機会として活用することができます。

プロダクト/テーマに対する興味を同じくする人と繋がることができる

特定のプロダクトやツールをもっと使いこなしたい、仕組みを深く理解したいと思うことはありませんか?スプリントには、あなたと興味を同じくするメンバーであつまり、作業を進めていきます。その過程で、メンバー間で知見をシェアし合うことができます。この経験を通じて、スプリント以後も継続的に興味や知見を共有し合える仲間が得られるかもしれません。

興味があるプロジェクトについて、短時間で素早く進捗を出せる

スプリントへの参加は、開発プロジェクトの進捗という観点でも大きなメリットがあります。開発プロジェクトの多くは、オンラインでのコミュニケーションを通じて進めていくことが多いでしょう。この機会にオフラインで顔を突き合わせて開発を進めることで、開発上の悩みについて素早くサポートが得られたり、オンライン上では時間がかかるような深い議論をすることができます。

既存のPythonコミュニティの活動の場とする

読者の中には、Pythonコミュニティにすでに参加している、あるいは参加に興味がある方もいらっしゃると思います。スプリントで所属しているPythonコミュニティの活動を行うことで、コミュニティとして必要な作業の進捗を出せることはもちろん、コミュニティ活動に興味がある参加者が、お試しで活動する場とすることができます。スプリントを契機として、新しい仲間を見つけることができるかもしれません。



以上、スプリントの内容や意義をお伝えしました。読者の皆さんに、スプリントというイベントの魅力を少しでも感じていただけたら嬉しいです。


PyCon JP 2024 開発者&コミュニティSprintでは託児所を用意しています。

託児所は完全予約制となります。詳細はこちら をご確認ください。申し込みの締め切りは2024/09/20 17:00です。


現在、PyCon JP 2024 カンファレンス参加者の募集をこちらで、スプリント参加者の募集をこちらで行っています。皆さんの参加登録をお待ちしております!


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PyCon JP 2024 is now less than a month away! Have you got your tickets ready?

While PyCon JP 2024 will hold its main conference on Day 1 (September 27) and Day 2 (September 28) at TOC Ariake Convention Hall, Day 3 (September 29) will feature an event called "Sprint" at the HENNGE K.K. office (about a 10-minute walk from Shibuya Station).

Let's dive into what makes the Sprint so exciting!

What is a Sprint (Development Meetup)?

A Sprint is a short, intensive software development meetup held offline. Participants gather at the venue and spend a whole day working on themes or projects that interest them, face-to-face. Think of it as a tech meetup but with multiple themes and projects. It's a chance to make some serious progress by leveraging the opportunity of having developers all in one place, just like at a conference.

The organizers provide the venue and everything you need for development (Wi-Fi, power outlets, tables, chairs, etc.). All you need to bring is your PC!

Development Themes

You might be wondering, "What themes are there?" While this year's themes are still being decided, here are some examples from last year's PyCon JP 2023 APAC:

  • CPython

  • PyVistaにdocstringを追加してみよう

  • PyLadies Tokyo で Humble Data Workshop を寺子屋形式行います。

  • A contributor sprint for Apache Airflow.

  • Pythonチュートリアルイベント「Python Boot Camp」のテキスト( https://pycamp.pycon.jp )の改善

  • Serverless AI apps with Gradio and/or Streamlit (Gradio-lite/Stlite)

You can also propose your own development theme for the Sprint! Participants who propose themes are called "Sprint Leaders" and can register their desired development theme when signing up on Connpass.

Themes can be anything Python-related. You're free to choose any existing project you want to work on, and you don't need to be a maintainer of that project. Of course, starting a new project is also welcome. If you're currently part of a Python community, you can use this as an opportunity for community activities.

If you're interested in participating but not as a Sprint Leader, don't worry about needing special skills for the themes. Sprint Leaders will support your participation, and every year, some teams prepare tasks for beginners. You can also switch teams during the event. Feel free to join!

Proposed development themes will be published on the official PyCon JP 2024 page soon. We'll announce it on X (Twitter) when they're available, so keep an eye out if you're interested in participating.

Why Participate in a Sprint?

Participants can use the Sprint as an opportunity to:

Connect with like-minded people

Ever wanted to master a specific product or tool, or understand its inner workings? At the Sprint, you'll work alongside members who share your interests. You can share knowledge and potentially find long-term peers to continue sharing interests and insights even after the Sprint.

Make quick progress on projects you're interested in

Participating in a Sprint can significantly boost your project's progress. While most development projects rely on online communication, this face-to-face opportunity allows for quick support on development issues and in-depth discussions that might take longer online.

Use it as a venue for existing Python community activities

If you're already part of a Python community or interested in joining one, the Sprint can be a place to carry out community activities. It's a chance to make progress on necessary community work and for potential new members to try out activities. You might even find new community members through the Sprint!

Childcare will be available at this Sprint.

Childcare is by appointment only. Please check here for more details. The deadline for registration is September 20th, 2024, at 17:00 (JST).

We hope this gives you a taste of what makes the Sprint special. We're currently accepting registrations for the PyCon JP 2024 conference here and for the Sprint here. We're looking forward to your participation!


PyCon JP 2024 全体ミーティング(8月)を開催しました

こんにちは。PyCon JP 2024広報チームの筒井です。2024年8月26日、PyCon JP 2024の全体ミーティングを開催しました。

PyCon JP 2024は来月27日、28日開催ということで、いよいよ主催メンバーのタスクも大詰めに入りました。

ミーティング中
ミーティング中
ミーティングでは、開催までに必要なタスクの共有や、複数チームで連携が必要なタスクに関する相談などが行われました。
どんなイベントになるのか、私たちも楽しみにしています。チケットは以下connpassイベントページで購入できます。年1回のPythonのお祭りをみんなで楽しみましょう!

2024-08-30

PyCon JP TV #43「Python 3.13の新機能を試す」を配信しました。次回 #44は2024年9月6日(金)配信、テーマは「PyCon JP 2024の楽しみ方」

鈴木たかのり@PyCon JP Associationです。 

PyCon JP TV #43「Python 3.13の新機能を試す」を配信したのでその報告と、次回#44「PyCon JP 2024の楽しみ方」の予告です。

配信予定のGoogleカレンダーはこちらです。配信日を忘れないようにカレンダーへの登録をお願いします。

PyCon JP TV #43: Python 3.13の新機能を試す

前回のPyCon JP TVでは「Python 3.13の新機能を試す」と題し、2024年10月リリース予定のPython 3.13の新機能について紹介しました。
視聴してくれたみなさん、チャットで参加してくれたみなさんありがとうございます。見て面白かったら高評価してくれたり、チャンネル登録してくれるとうれしいです。
動画はこちらです。


各種関連情報へのリンクなどは、以下のPyCon JP TVのWebページで確認できます。 
Pythonニュースでは以下についてとりあげました。
  • PyCon JP 2024関連
    • PyCon JP 2024 チケットの種類と販売開始日のお知らせ
    • Meet Our Keynote/Invitation Speakers : PyCon JP 2024
    • PyCon JP 2024トーク、ポスター、コミュニティーポスター決定のお知らせ
    • Python Boot Camp & PyLadies Caravan 遠方参加者支援募集のお知らせ(PyCon JP 2024)
    • PyCon JP 2024 スポンサーをご紹介します (更新)
  • Python国内イベント関連ニュース
    • Python Boot Camp in 愛知 3rdを開催しました。
    • Python Boot Camp in 山形3rd (@産業短大庄内校) を開催しました
    • Python Boot Camp in 山形3rd (@産業短大庄内校) を開催しました
    • 8月31日(土) PyCon mini Shizuoka
  • 海外Pythonイベント関連ニュース
    • PyCon US 2024参加レポート
    • 8月24日、25日 PyCon MY 2024
    • PyCon Taiwan 2024のトーク一覧

メイントーク: Python 3.13の新機能を試す

メイントークでは、2024年10月に正式リリース予定のPython 3.13の新機能を、実際のデモも交えながら紹介しました。便利になった対話モード、実験的なビルド、新しい型ヒントなど、さまざまな新機能があります。

特に対話モードはとても便利で、開発は他のバージョンのPythonを使っていても、対話モードを使うときだけはPython 3.13を使ってもいいかなと思います。

PyCon JP TV #44 予告: PyCon JP 2024の楽しみ方

次回のPyCon JP TV #44は、2024年9月6日(金)に19:30から配信予定です。

メイントークのテーマは「PyCon JP 2024の楽しみ方」です。

日本最大のPythonイベント、PyCon JP 2024が9月27日(金)〜29日(日)に東京で開催されます。パーソナリティー2人も共同座長として運営に携わっており、開催準備の真っ最中です。ライブではパーソナリティー2人の視点で、イベントの概要の紹介、注目のポイント、個人としてのイベントの楽しみ方などをお伝えしたいと思います。

それでは、次回のPyCon JP TVでお会いしましょう。お便りもお待ちしています。

「こんな内容を扱ってほしい」「パーソナリティーへの質問など」お気軽にご意見お寄せください!!


 

2024-08-26

PyCon JP 2024 プロポーザル採択の裏側


PyCon JP 2024の池田です。今回はPyCon JP 2024におけるプロポーザル採択の裏側を公開します。今年はトークに関してはプロポーザルが193個あり、その中から45個を採択しました。倍率は実に約4.3倍でした。

採択に至るまでのプロセスについて、このブログで公開することで、参加者の皆さんのPyCon JPへの理解がより深まれば非常に嬉しく思います。またこれから技術カンファレンスを開催してみたいという方にとって、出来るだけ参考になるように書きたいと思います。

(宣伝) PyCon JP 2024のチケットが発売されています。まだご購入されていない方はconnpassから!
https://pyconjp.connpass.com/event/324211/

採択の流れ

採択は以下の簡単に書くと3ステップで行われます。


  1. CfPの開始

  2. レビュアーによる非同期レビュー

  3. 採択会議


これらの3ステップについてもう少しだけ詳しく説明していきます。

1. CfPの開始

今年は開催から5ヶ月前の4月にCfPを開始しました。


CfP開始アナウンスのブログ投稿: https://pyconjp.blogspot.com/2024/04/pyconjp2024-cfp.html


CfP開始前には「どのような基準で今年は採択するか」というテーマについてチーム内で議論しました。これはCfPのアナウンスの中に採択基準が含まれていればプロポーズを書く際の指針になると考えたためです。


「採択基準」を考える上では「そもそもどのようなプロポーザルをPyCon JP 2024で採択したいか」という根源的な質問に回答する必要があります。1つの正解がない質問なので、チーム内で議論を繰り返し、コンセンサスをまとめていきました。


その際、以下のような観点で議論を行いました。


  • これまで築かれてきたPyCon JPのカルチャー、PyConのカルチャー

  • 今年のテーマである「from everyone import PyConJP」

  • 他のカンファレンスの採択方針


参考にさせていただいた他のカンファレンスは下記の通りです。


議論の結果、今年は以下の4つの基準で採択を行うことにしました。


  1. 関連性: Pythonコミュニティに関連する内容か?

  2. 明確性: トークの内容が明確に書かれているか?

  3. 専門性: 内容が自身の経験や専門的な内容に基づいて書かれているか?

  4. 実用性: 面白い内容あるいは役に立つ内容か?


例年の採択基準と比べるとかなり少なくなりました。少なくなることのデメリットはもちろんあると思いますが、レビュー時にレビュアー同士の意思疎通は取りやすくなる、というメリットがありました。


そして、CfPを開始しました。最終的に集まったプロポーザルはなんと243個でしたそのうちトークのプロポーザルが193個で枠が45個だったので約4.3倍の倍率でした。

2. レビュアーによる非同期レビュー

皆さんが続々とプロポーザルを提出してくれる中、レビュアーによる非同期レビューがスタートしました。


非同期レビューの目的は、「様々な専門分野を持った多数のレビュアーによる包括的なレビュー」です。PyCon JPのプロポーザルはありがたいことに、かなりバラエティに富んでいます。Web、DS、IoT、ゲーム、CPython実装など幅広い分野のプロポーザルがあるため、少ないメンバーでレビューを行うと特定の分野のプロポーザルが偏って採択されるおそれがあります。


またプロポーザル数の問題もあります。改めて今年のプロポーザル数は合計で 243 でした。1プロポーザルを3分でレビューしたとしてもすべてのプロポーザルをレビューすると12時間かかります。そのため手分けをしてレビューする必要がありました。


レビュアーはPyCon JP 2024メンバー内/外から募集しました。全てのレビュアー候補者に対して「レビューのための専門性とその根拠となる経験」について伺い、PyCon JP 2024チームがレビュアーとして相応しいと判断した方にレビューを依頼しました。レビュアーは合計19人でした。


レビュアーの皆さんとは、まず前述した採択基準について認識合わせを行いました。その後、19人のレビュアーがCfP管理システムである pretalx を通じて、得点とコメントをプロポーザルに付けました。レビュー期間は1ヶ月弱レビュー数は合計で1170でした。レビュアーの皆さまに改めてこの場を借りてお礼申し上げます。


レビューの得点は「1. CfPの開始」に記載した「4つの採択基準」に基づいて1-5点で行いました。レビュー得点のヒストグラムは以下の通りです。



またレビュアーごとの得点分布をbox plotしたものが以下です。ご覧いただける通りレビュアーによって得点の付け方にバラツキがありました。これはある程度しょうがないかと思います。ただこれにより不公平な結果になるといけないため、基本的に全てのプロポーザルには3つ以上のレビューがされることを目標にし、結果的にはほぼ全てのプロポーザルに4つ以上のレビューがつきました。


さらに、次で解説する採択会議では、プロポーザルにおける標準偏差をチェックし、標準偏差が1以上のものはなんらかのバラツキが発生していると考え、レビューコメントと中身を必ず確認するようにしました。

3. 採択会議

最終的な意思決定は、採択会議を開催しPyCon JP 2024メンバー内の責任者3名で行いました。採択会議は朝10:00-18:00くらいまで一日がかりで開催しました。


3名による偏った意思決定がなされないように、意思決定プロセスに問題がないか、オブザーバー2名が意思決定の方法を現地で確認しました。さらに最終的な結果にも問題がないかは、PyCon JP 2024メンバー全体で確認しました。


採択会議は以下の手順で行いました。


  1. (準備) 難易度、ジャンルによる採択数のガイドライン決定

  2. (準備) Tierの分類

  3. (当日) 各プロポーザルの順次精査

  4. (当日) タイムテーブル案の作成


1. (準備) 難易度、ジャンル、言語による採択数のガイドライン決定

まず採択するプロポーザルの全体的なバランスを決定しました。難易度、ジャンル、言語の3つの軸を元にそれぞれの目安の数を議論しました。目安の数を決めるにあたっては、昨年度の来場者アンケート(https://pyconjp.blogspot.com/2024/04/pycon-apac-2023.html)と今年のプロポーザルの比率を元に自分たちの経験と体感を鑑みて決定しました。


2. (準備) Tierの分割

採択会議で全てのプロポーザルを精査できるのがベストなのですが、243個のプロポーザルを1日で精査することは不可能なため、事前に5つのTierに分類しました。Tierの分類は、スコアの平均値とスコアのバラツキを元にルールを策定し、「安定してスコアが高いプロポーザルが高いTierに分配される」ように分類しました。


3. (当日) 各プロポーザルの順次精査

当日は会議室に集まり、大きいディスプレイにプロポーザルを投影して、1つずつ3人で精査していきました。上で作成したTierを用いて、「Tier1を全精査」→「Tier2を全精査」というように進めました。


今年からメンバーが採択を効率的に進めるためのアプリケーションを実装してくれたので、こちらも活用しながら精査を進めました。


この精査で採択されるプロポーザルが全て決定しました。


4. (当日) タイムテーブル案の作成

採択プロポーザルが決まったら、そのままタイムテーブル案の作成です。事前に印刷してきていたプロポーザルカードを用いて、並べながら「あーでもない、こーでもない」と言って決めていきました。

最終的にはそれぞれのメンバーが「私だったらこういう風にトークをまわりたい」という意見を言い合い、様々なバックグラウンドを持つ参加者にとって満足感のあるタイムテーブルを目指しました。


こうしてついに7時間にも及ぶ採択会議が完了しました。


採択されたプロポーザルの一覧は以下のブログ投稿でご確認ください。


PyCon JP 2024トーク、ポスター、コミュニティーポスター決定のお知らせ

https://pyconjp.blogspot.com/2024/08/pyconjp2024-talk-poster-and-community-poster-selections.html

最後に

以上がPyCon JP 2024 プロポーザル採択の裏側になります。いかがだったでしょうか?私は正直、当初想像していたよりも何倍も大変だったと感じました。今まで当たり前のように参加していた技術カンファレンスの裏側でこんな大変なプロセスが行われていたかと思うと、今まで以上に技術カンファレンス運営スタッフの方への感謝の気持ちが強くなりました。


今回は4.3倍という高倍率なこともあり、泣く泣く採択できなかったプロポーザルもありました。プロポーザルを見ていると皆さんの熱意が伝わってきて、運営側も気合を入れなければと感じました。


いよいよ本番が一ヶ月前に迫りました。この激戦から採択された皆さんの発表を心待ちにしています。参加者の皆さんも楽しみに待ちましょう。

PyCon JP 2024のチケットが発売されています。まだご購入されていない方はconnpassから!
https://pyconjp.connpass.com/event/324211/

PyCon JPの運営に興味を持った方は是非メンバーになってください。今年度の運営スタッフは募集終了していますが、来年度もまたスタッフを募集する予定です。是非ブログやSNSをチェックしていてください。

Open Developers Conference(オープンデベロッパーズカンファレンス)2024に出展・発表します

一般社団法人PyCon JP Association運営メンバー・PyCon JP 2024主催メンバーのPeacock (@peacock0803sz)です。
私たち一般社団法人PyCon JP Associationが後援しているイベント「オープンデベロッパーズカンファレンス (ODC) 2024」に私(Peacock)が出典・発表するので、その紹介・宣伝です。

会場のdocomo R&D OPEN LAB ODAIBA


「オープンデベロッパーズカンファレンス(ODC) 2024」について


普段出展などを行なっているOSC (オープンソースカンファレンス)とは違い、開発者がメインの参加者となるイベントです。
公式ページより引用すると、イベント概要は以下のようになっています。

「開発」「開発者」をキーワードに最新情報を提供します。
   ・セミナー
    - 開発トレンドの最新動向や、DevOpsなどをテーマにしたセミナー
   ・主なテーマ
    - 言語・ミドルウェア
    - スマホアプリ・Webサービス開発
    - クラウド活用(XaaS)
    - CI/CD/DevOps
    - AI・機械学習


日時は 2024年9月7日(土) 10:00-18:00 で、場所は昨年に続き「docomo R&D OPEN LAB ODAIBA(台場フロンティアビル 12F)」での開催となります。

参加申し込みは下記connpassからとなります。

https://ospn.connpass.com/event/325442/


ブースを出展します


OSC同様に一般社団法人PyCon JP AssociationではPython Boot Camp (PyCamp) & PyLadies Caravanとしてブースを出展します。
(ワンオペなので、後述する朝一番の発表が終了次第の予定です)

主催イベント「Python Boot Camp (PyCamp)」や、支援している「PyLadies Caravan (女性限定)」について知ってもらったり、地方での開催を誘致することが目的です。
東京23区以外に在住・知り合いでPyCamp, PyLadies Caravanに興味がある方は是非ブースで声をかけてもらえると嬉しいです。


また同様に主催している、日本国内で最大・年に一度のPython全般に関する国際カンファレンス「PyCon JP 2024」についても主催メンバーとして関わっているので紹介・告知予定です。
私は2020から主催メンバーとして活動しているので、質問などにも回答したりできると思います。

発表「Pythonパッケージ管理ツールの最新情報 (Version 2024.09)」について


開発者との交流がテーマである本イベントでは45分の登壇発表も予定しています。
タイトルは「Pythonパッケージ管理ツールの最新情報 (Version 2024.09)」の予定です。
セッション詳細ページ: https://event.ospn.jp/odc2024/session/1658394

発表内容は以下のように予定しています。
(朝一番なので結構ドキドキしています....)

ここ数年でPoetryをはじめRye, uvなどの登場によって、Pythonのパッケージ管理ツールを取り巻く状況が激しく変化しています。
関連する多数のPEP (Python Enhancement Proposal)も採択・実装が進んでいて、最新情報をキャッチアップしきれていない方も多いのではないでしょうか。
そこでPyCon TW 2023, PyCon APAC 2023での発表「Comparison of Packaging Tools in 2023」などの経験から、最新のPythonにおけるパッケージ管理手法についてのベストプラクティスをお届けします。

交流会にも参加予定です!

最後に、カンファレンス後の「ODC夏の交流会&OSC20周年お祝い会」にも参加予定です。
ドリンク片手に、気軽に話しかけていただけると嬉しいです。

それでは当日、9月7日(土)にお台場でお会いしましょうー

PyCon JP Association 運営会議 #68を開催しました

鈴木たかのり@一般社団法人PyCon JP Association代表理事です。

PyCon JP Associationは2、3カ月に1回理事が集まって運営会議を行っています。

2024年8月22日(木)に開催した第68回運営会議について報告します。また次回運営会議についてもお知らせします。

第68回運営会議

運営会議参加メンバーのみなさん

第68回の運営会議では、主に以下の議題について報告、議論しました。

  • PyCon JPイベント関連
    • PyCon APAC 2023の残務処理
    • PyCon JP 2024の準備状況
    • PyCon JP 2025の候補、座長募集について
  • 会計関連
    • 遠方支援の支払いについて
  • 各種事業
    • Python Boot Campの状況の共有
    • OSC等の出展の予定
    • PyLadies Caravanの今後の予定
    •  PyCon JP TVの状況報告
  • コミュニティ支援
    • PyCon mini東海の支援
    • PyCon Kyushu 2024の開催報告
    • PyCon mini Shizuokaの支援
  • 海外コミュニティ連携
    • APAC関連
    • PyCon APAC 2024
  • 法務関連

PyCon JP 2024の準備が佳境に差し掛かっていますが、2025の会場についても検討を進めています。また、地域PyConの支援も実施しています。

運営会議の詳細については、以下の議事録を参照してください。

次回(第69回)運営会議

次回運営会議は10月17日(木)にハイブリッドで開催します。PyCon JP Associationの活動に興味のある方は、以下のconnpassページから登録して、ぜひ気軽に参加してください。

PyCon JP 2025の座長を募集します

一般社団法人PyCon JP Association代表理事の鈴木たかのりです。

2011年から毎年開催しているPyCon JPでは、2013年に設立した「一般社団法人PyCon JP Association」が座長を募集し、その座長へイベント運営を委任する形で進めています。 

2024年は私鈴木たかのりと吉田俊輔さん、寺田学さん3名の共同座長という形で、主催メンバーのみなさんと協力してイベントの準備を進めています。

PyCon JP 2023の3名の共同座長 

 座長の募集

私たちPyCon JP Associationでは、来年(2025年)度以降もPyCon JPの開催を継続していきたいと考えています。そのため、PyCon JP 2025のチーム作りを始めるために、まずは座長の募集を開始します。

以下の内容でPyCon JP 2025座長として立候補する方を募集します。

フォームには以下の内容の記載をお願いします。PyCon JP 2023では上記の通り共同座長として運営しており、それも1つの形としてありかなと思っています。立候補時にどういう形の体制としたいかもアイデアがあれば書いてもらえるとありがたいです。(例:共同座長の一人として参加したい、○○さんと一緒に共同座長として立候補するなど)

  • 氏名
  • 連絡先メールアドレス
  • 所属(コミュティなど)
  • 今までのPyCon JP/APACとの関係・役割
  • 来年度のPyCon JP概要(わかる範囲で)
  • どのようなイベントにしたいかの思い
  • その他(どんなことでも)

応募者の方とPyCon JP 2024の共同座長や理事とディスカッションし、PyCon JP 2025をどのように進めるかについて相談したいと考えています。

不明点等あれば、board@pycon.jp までお気軽にお問い合わせください。