皆さん、こんにちは。
PyCon JP 2021座長(2020ではコンテンツチームリーダー)のnikkieです。
PyCon JP 2020ではトークの公募にsessionizeというツールを使いました。
このツールはカンファレンスの運営をとても助けてくれたと感じています。
他のスタッフや、他のカンファレンススタッフに知見を共有するために、記事を書きます。
- Part 1/2(本記事):sessionize選定の経緯、費用、よかった点(2/5)
- Part 2/2:よかった点(3/5)・sessionizeのデメリット(近日公開予定)
プロポーザルの運用には専用のツールが必要
PyCon JPのカンファレンスの中心は、皆さんから公募したトークです。
近年のPyCon JPには100件以上のトークの応募(=プロポーザル)があります。
トークの応募だけであればGoogleフォームで済むかもしれませんが、プロポーザルのレビューや採択まで行う場合、Googleフォームで運用するのは厳しい状況です。
2019年はPaperCallというツールを使っていました。
トークの応募フォームから、プロポーザルのレビュー、そして採択までサポートしたツールです。
各地のPyConでも使われていますね。
ですが、私個人としてはPaperCallは機能が弱いと感じていました。
PaperCallは採択後の運用をあまりサポートしません。
2019年はGoogleフォームなどを組合せた運用を経験しました。
ツールの機能が弱いために、スタッフの作業が増えてしまっているという印象を受けました。
この課題感を2020 座長のnishiさんやPyCon JP Associationボードメンバーにも共有したところ、各地のPyConで使っているツール一覧を教わりました。
いくつか見て候補を絞り、試用した末に、2020年はsessionizeを使う決定をしました。
費用:無料で始められる!
sessionizeはPaperCallと同じく、無料で使い始められます。
有料にしたときの金額もPaperCallと同じです($499)。
PaperCallの無料利用には制限があります(PaperCall pricing)が、sessionizeは無料で全機能使えるようでした(sessionize pricing)。
無料でテストイベントを作って色々試し、PaperCallよりできることが多くてよさそうと判断できたので、使いました。
使ってみてよかった点(全5点)を共有していきます。
sessionize推しポイント
1. プロポーザルのフォームをカスタマイズできる!
レビューに必要な情報が盛り込まれていないプロポーザルをなくすために、2020ではフォームの記述項目を細かく分けました。
これはsessionizeのフォームカスタマイズ機能のおかげで実現しました。
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sessionizeでは、自由記述欄や選択欄を自由に追加できます |
トーク応募用フォーム作成機能で、追加の質問項目を設定できます。
2. Mass mailing!!
私個人にとってPaperCallが一番イケていなかった点は、スピーカー(トーク採択に承諾した方)への連絡機能が弱かったことです。
個別のプロポーザルに対してしかメッセージを送ることができず、スタッフは手動でスピーカー一人ひとりに連絡を送信しました😫
※この作業はスタッフの中で「真心送信」と呼ばれ、「2020では繰り返さない」と振り返りで固く誓われました
(PaperCallはメッセージのユースケースをレビュー中の個別のフィードバックのみと限定しているような印象です)
sessionizeでは
スピーカーへのEメール連絡がばっちりサポートされています!
全体にEメールを送れるのはもちろん、何人か選んで送信することもできます(例:未回答の方を絞ってリマインド)。
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スピーカー全体にも、選んだ何人かにも、メール送信できます! |
メールのドラフトや、送ったメール文面の保存もサポートされており、スピーカー連絡周りは非常に助けられました。
sessionizeの推しポイント(よかった点)はまだまだ挙げられます。
続きは、Part 2/2 で共有します。
興味を持った方は、ぜひ無料で試してみてください!